【観劇レポ】幻妖公演~霧の中の迷い子~【大千秋楽】

はじめに・私事

記事を読みに来てくださりありがとうございます。過去何度かブログを書いたのですが、リアルが多忙になったことや推し方の変化により、過去記事は全て削除致しました。感想下さった方々、ありがとうございました。

自分ははぁとちゃんやきらりちゃんが出演してたファッションショーからの松尾千鶴ちゃん推しのオタクです。千鶴ちゃんの所属してる事務所には、何人か千鶴ちゃん以外の推しもいます。最近はリアルのせいもあり、あまり追えていなかったので、いちばん推しの千鶴ちゃんに焦点が当たった感想となります。ご容赦ください。

 

久しぶりの美代劇場

今回千鶴ちゃんが座長を務めると聞き、リアルの仕事をぶっ飛ばして美代劇場にやって来ました。次の公演、千鶴ちゃんが座長だよ!とフォロワーに聞いた時には、ハ?ってでっけぇ声が出た。有給休暇の申請が通らなかったら社長室で腹を切ってやろうかなと思いましたが、無事休みも取れて、チケットも二日ぶんもぎ取って来ました。大千秋楽の倍率はかなり高いので(同事務所のゲスト出演者が最も多い日なため)、取れるか不安でしたが、見事当選!席も良い感じに、二日間で上手側と下手側で分かれていました。

 

定期舞台公演で必ず使われている美代劇場。駅から近いのがかなりの魅力です。箱推しのフォロワーの中には、ここに引っ越そうとする人も少なくないとか。まあ都内なので、ライブも行きやすいですしね。座席も高低差があり、後ろの席でも見やすいです。

 

フラスタも素敵なものがたくさんありました。

写真はツイッターに上げてますが、何といってもGBNSからのフラスタが一番目を引きました。メインではないけど、出演してるのに!?とびっくりしました。そのフラスタを見た男性が何人か既に泣いていたのが印象深かったです。

とはいえ私も激推しユニットなのでしっかり泣きそうになりました。

厳密には見た瞬間「ングェッ」とカエルが轢き殺されたような声が出ていたのですが、今回は一人で参戦していたのでただ恥ずかしかったです・・・

 

 

大まかなストーリーの感想

ここから一応ネタバレ注意です(この記事を読んでる人は観劇してると思いますが)。

公式サイトにあった通り、「人間」と「妖」が存在する世界で、二つの種族の共存についての物語でした。脚本的には、けっこうベタなものだったかなと思います。その分、個人個人の感情表現に演出的負荷が結構かかっていた印象。役者さんの演技力を信頼していたのかなと思います。

過去に定期公演を何度か観劇し、友人からも釘を刺されていたので、ある程度覚悟はしていましたが・・・まあ~~~しんどかった。中盤の一番しんどいところでは、脚本家、もしかして人の心、無い!?と心配になりました。

というのもこの定期公演は、多くの場合、脚本がメインキャストに対する当て書きだからです。名前が漢字→カタカナそのままなのも、観客にアイドル本人へ興味を誘導する意図があります。

 

突然のあらすじ↓

今回千鶴ちゃんが演じた「チヅル」は、人間に捨てられた子どもであり、それを本人は知らないまま半妖として育てられ、山の中の妖の世界に居心地の悪さを感じていた。同時に人間の世界である吉野町への憧れを強く抱いている。

ある日チヅルは、ヨシノ大神に仕える神使「チヨ」と出会い、心を通わしていく。彼女と親しくなるうち、自分が人間であることを知ってしまったチヅルは、里の長兼母親の「ミユ」との口論の後、吉野町へと飛び出す。しかし、吉野町では妖を迫害する過激派が存在し、チヅルは彼らに強く拒絶される。

妖を害そうとする過激派と妖との問題をどうにかするため、「そのどちらにも属さない」チヅルは、二者の共通の敵となる「神獣」になり、チヨと共に生きることを決意する。

 

これがチヅル視点の大まかなストーリーですが、チヅルの一貫した視野狭窄ぶりというか、「与えられたものを信じきれない」姿が、昔の、デビューしたて~軌道に乗るまでの千鶴ちゃんの発言とダブって感じてしまい、劇中に意味わからんところで泣いてしまいました。いや、コイツ全然泣くところじゃないとこで泣いてる、怖・・・と思われてないかめちゃくちゃ心配です。

当時のインタビュー記事やブログ、ライブのMCなどを見ればわかるのですが、千鶴ちゃんは自信満々なタイプではありません。どれだけ努力をしても、どれだけ周りから褒められても、彼女はどこか不安そうでした。最近はそんな側面は見せないようになったので(たまにぽろっと言ってるけど)、なおさらそんな昔の姿を思い出してしまいました。私はそういうところに逆に救われて千鶴ちゃんのオタクをしていたので、成長を感じる度においおい泣いています。

また、回想シーンでユキミに手を差し伸べたところや、チヨに名前を与えたシーンなど、彼女の底なしの優しさや純粋さが反映されてるシーンが多くて嬉しくなりました。その底なしの優しさがあの究極の自己犠牲では?→うるせ~~~!!!

 

無駄な情報などもなく、とても纏まった脚本でした。シーンの合間に時折聞こえてくる謎のナレーションの正体が、チヨの発言により遠回しに判明した時は素直におお~と感心しました。

 

演出

今回の演出さんは他の定期公演にも携わっていたそうで、特にシリアスなシーンでの緊迫感が凄まじかったです。印象に残ったのは、チヅルが前半に吉野町を訪れた時と後半に訪れた時との対比で、チヅルの心情に合わせて、町が美しく華やかになったり、薄暗く張り詰めた感じになったりと、印象が180度変わっていました。また、町の過激派を演じていたアイドル達の鬼気迫る演技には、思わず背筋が凍りました。

 

チヅルが神獣である虎の姿になるシーンでは、プロジェクターに禍々しい虎の姿が映されると共に、千鶴ちゃんが舞台からはけます。突然映し出される恐ろしくも美しい虎の姿に、大勢は釘付けになります。私も二度目の観劇、大千秋楽の時に気付いたのですが、スモークで視界が晴れる直前、虎を見る千夜ちゃんが泣きそうな、同時に安心したような表情をした後、すぐに無表情に戻る、という演技をしていました。

観客に見えない部分も細部まで演出されていることに感動しました。

ていうかずっと思ってたけど千夜ちゃん、顔面、良・・・・・・・・ 知らない間に顔面が良い子が事務所のホームページに増えてる やっぱ労働って悪か?

 

チヅルがチヨと一緒に行くことを選び、ユキミが一人置いて行かれるシーンは、個人的に一番心に来ました。こんなに側に寄り添ってくれる人がいるのに・・・!!!でも多分妖のユキミや、人間のカレンではなく、名前を持たず自身との隔たりを感じないチヨだったからこそ、チヅルに選ばれたのかな・・・と思い、勝手に悲しくなっています。

 

日替わりとお気に入りのシーン

定期公演には慣例として、多くのアイドルがアンサンブルとしても出演します。

全日程通して出演する子もいれば、前半だけ・後半だけ出演する子もいます。今回の日程ではGBNSが揃い踏みで、しかもそれぞれの子たちが主演だった公演の設定を引き継いでの登場だったらしく、帰宅して泣きながら空想公演と蒸気公演を見返しました。(天冥公演のBDは注文するのが遅かったのでまだ届いてない、恥!!!)

 

今回の公演での日替わりシーンは、チヅルとチヨが森の奥で仲良く会話するシーンで、チヨが「珍しいものを献上されたから飲んで見なさい」とヨシノ大神から賜った(という設定の)飲み物を、二人で飲んでみる、というもの。勿論何が入ってるかは二人は知らないのですが、神から賜ったので「美味しいもの」という体で飲まなくてはならないらしいです。

7日公演ではシンプルに、にっっっがい青汁?が入っていたらしく、二人が同時に天を仰いだところで笑ってしまいました。そのあと、千鶴ちゃんが、眉間にしわというしわが寄った顔で「スーーーー・・・・・・・ッ、フ、澄み渡るような、その、味ですね・・・」と言い、千夜ちゃんは作った人がいるであろう舞台袖を睨みながら「そうですね・・・さすが、と言ったところか・・・」と言っていて、めっちゃ笑いました。

大千秋楽では二人が顔を見合わせて「・・・??透明・・・な・・・」と言った後、めっちゃ怪訝な顔で匂いを嗅いでいました。飲んだ後の演技も普通に美味しい!といった感じだったので、大千秋楽にしてご褒美来たか・・・?と思っていると、千鶴ちゃんが耐えきれなかったのか「っふふふふふ、ただの水・・・」と小声で言ってしまい、観客が今日1笑ってました。

 

 

それでは、ここからは細かいお気に入りを書き連ねていきたいと思います。

 

・美優さんが人の上に立って威厳たっぷりに振る舞ってるのと、母親としての穏やかな顔に死ぬほどギャップを感じて死んだ

 チヅルのことを大事に思う反面、チヅルの要求にすぐに対応できていないようなシーンが多々あり、人間と妖の体感する時間の差みたいなのが表現されてたのかな。

 

・チヅルのあとを必死にぽてぽて追いかけるユキミちゃんに心打ちぬかれた。

 ていうかユキミちゃんがずーーーっとチヅルのことを好いてるのに、チヅルは最終的にチヨと生きるのを選んだのがずっとしんどい。チヅル的には半妖の自分といたらユキミがまたいじめられると思ってたのかな?

 

・チヅルが元の姿に戻ったシーンで、「ねえ・・・さっきから、その「チヨ」って、誰のこと・・・?」というセリフをチヅルが言います。そこの演技が、7日より大千秋楽の方が完成されてる・・・と感じました。戸惑っている印象の方が強かった7日に比べ、大千秋楽では「チヨ」という単語を発した際に本当にきょとんとしていて、ぞわっとしました。こういう演技の微妙な変化が見られるのが舞台の醍醐味ですね。

何で私は全日程全通してないんだ・・・?全日程円盤化してくれ・・・

 

・ヨシノ大神出てきた時後光が見えたんだけど、特にスポットライト当てられてたなかったってマジ?TLのオタクもみんな見たって言ってるのに・・・

 

・ラストシーン、チヨに手を差し伸べるチヅルの表情の明るさ。それまでずっと、霧がかかったように暗さを持ってたチヅルの顔が、優しいひだまりみたいに晴れやかになってた。そのギャップとスポットライトの光も相まって、いままでで一番千鶴ちゃんが輝いて見えて、向こう1年分は泣きました。

 

衣装、め~~~~~~っちゃ素敵じゃなかったか!?!?

 こんな素敵なことある!?あるんですねこれが!ブロマイド、比喩じゃなく100枚買った。メインキャストぶんほとんど買っちゃった。千夜ちゃんの顔面が好きすぎる(顔ファンすぎる)。この一回の遠征でブロマイドフォルダがパンッパンになった。舞台はランダムじゃないんだからいつもの合同ライブもランダムで売るなよな💢アホ💢

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このブロマイドいちばん可愛い。額縁に入れます



 

・大千秋楽、カーテンコールで出てきた時に美優さんが既に泣いてて、加蓮ちゃんに手引かれててまた涙出た。もう出る涙、無!と思ってたら、最後の最後のカーテンコール、みんながはけた後千鶴ちゃんだけ壇上に残って、深く深くお辞儀した後、涙拭いながら笑顔で去って行って、眼球流れていきそうな勢いでまた泣きました。

 

座長ほんとうにおつかれさま~~~~~~~!!!!!!!!

 

 

BD今日発売してくれ